癒しのリズム、1/f(えふぶんのいち)。炎のゆらぎ、雨音、川のせせらぎ…心地良く感じますよね。これらは一定のリズムではなく、不規則なゆらぎがあり、1/fゆらぎと言われています。実は人間の心拍数も、この1/fゆらぎのリズムで脈打っているのだとか。こんな癒しの空間で美味しいものを食べたい!誰かタベサセテ。そうです。そんな贅沢な願望を叶えてくれるお店ができたんです。眼前に川が流れている最高のロケーション。プライスレス。今回は2022年6月にオープンのししまる製麺所さんをご紹介いたします。お時間ある方は最後までお付き合いくださいませ。
お店を開いたきっかけ
お話をお伺いしたのが店主の宍戸さんです。もともとこの場所は河鹿荘という旅館の芋煮会場。旅館と共に、おじいさんから代々受け継がれてきたそうです。震災後、芋煮会場の経営は一時中止。再開の目途は立っていなかったそうですが、今までのお客さんから「ぜひやって欲しい!」との声が多数寄せられ、再開にいたりました。2015年10月下旬のことです。
現店主の宍戸さんは飲料会社に20数年勤めていましたが、脱サラしてこの伝統ある芋煮会場を継ぎました。「1年を通してこの場所を生かしたかったんですよ。」と、同じ場所でししまる製麺所をオープンさせました。
看板には「元祖仙台いも煮会場広瀬川」の文字。この場所は旅館河鹿荘の女将さんが芋煮を始めた場所で、仙台芋煮発祥の場所と言われています。“元祖”最強ワードです。人気の芋煮のほか、キャンプ場としての利用も可能。2サイト位での使用がオススメなので、ソロのグルキャンとか仲のいい家族同士で貸し切ってみてはいかがでしょうか。
縁の下の力持ち、宍戸さんのお母さん
お母さんは福島の国見町出身。地元に蕎麦打ち名人がいらっしゃったそうで、その方と同級生だとか。商工会で蕎麦屋をやることになり、蕎麦打ち名人と共にお店の運営に携わりました。料理担当として料理をしながら、蕎麦打ちを学んだそうです。ししまる製麺所さんでは、蕎麦打ちと料理を担当しています。美味しい天ぷら、ありがとうございます。
ロゴについて
ししまる製麺所さんの“ししまる”は店主宍戸さんのお名前から来ています。なかなかに可愛らしいデザイン。ロゴを気に入ったお子さんに連れられてくるお客さんもいるんですって。確かに私もずっと気になっていました。オレンジ色の三角形は蕎麦の実を表していて、中央にはカエルが描かれています。「目の前の広瀬川にはたくさんカジカカエルが生息していて、キレイな鳴き声で癒やしてくれました。過去に、このいも煮会場を経営していた河鹿荘の名前の由来は、このカジカカエルにあります。」と宍戸さんが教えてくれました。このロゴには、いままでの歴史を刻んだ先代への感謝と、カジカガエルがいつまでも住み続けられる自然環境を保っていきたいという想いが込められています。
2024年7月4日時点のメニュー
夏は桃の格安販売もやってます!
いざ、実食
讃岐仕込みの自家製麺はもっちりを通り越して、“んもっちり”としています。コシがしっかりしていて、弾力がたまりません。喉越しも抜群。つゆはいりこと昆布を使用、ほんのり甘めに仕上がっています。そしてちくわの天ぷら。ちくわの天ぷら好きの私は、こちらを最後まで取っておいたのでした。それにしても讃岐うどんって見た目が綺麗ですよね。
秋保の在来種を自家製粉した十割蕎麦です。麺は意外にザラザラしていません。そして十割蕎麦らしからぬ喉越しの良さ。東北の醤油を4種ブレンドしたカエシを使用しており、一般的に冷蔵庫にストックされているような、あの麺つゆとは少々違います。いりこの旨味と風味が強いです。そしてこちらにもちくわの天ぷら。どのタイミングで食べたのかは言わずもがな。ごちそうさまでした。
GoogleMapの誘導にご注意ください
西道路を山形方面に向かい、球場を右に右折後、橋を越えます。ポイントはここです。
ここを左に曲がってください!黄色い看板が見えるので分かるはず。仙台駅方面からでも山形方面からでも、西道路に乗ってここに来た方が確実に早くて正確です。GoogleMapだとおそらくここを直進させますのでご注意。
ししまる製麺所さんのこれから
「うどんについては、打ちたてを食べていただきたいので、どうしても時間がかかっちゃうんです。それについては申し訳無い気持ちでいっぱいです…。」何事もファストが流行な時代ですが、ここは大人しく待ちましょう。耳をすませば1/fでせせらぐ川の音が聞こえますよ。
「秋以降はあったかいメニューが登場します。飲み干してもらえるような、美味しいつゆを作れれば良いなと思っています。」とのこと。待ち遠しいですね。ししまる製麺所さんでは、福島でとれた桃などの果物を特価にて販売していたりします。ぜひ、Instagramもご覧ください!
というわけで、今回はししまる製麺所さんをご紹介しました!お店の詳細は以下のリンク先からご覧ください。