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2024年4月某日。桜満開の清々しい週末です。四季を感じる風景と店内に並ぶたくさんの器。行ったことが無い人でも“あぁ、あそこか!”と分かる方も多そうですね。今回は覗き橋の近くにあるカフェ「うつわCAFE GuruGuru」さん(以下GuruGuru)をご紹介いたします!実は前身のお店があった?どうして秋保に?などなど、よろしければ最後までお付き合いください!
近くには以前ご紹介したヴィエンナさんや、バウレザーさんがありますね。お隣には粉乃音さんも!磊々峡も近いので見たことがある方も多いのでは。
GuruGuru最大の特徴は「飲み物を入れる器を自分で選べる」こと。それもただの器ではなく、県内の作家たちが丹精込めて作った手づくりの器。そして気に入ったらそれらを購入出来ちゃいます。仙台西部に工房を構える陶工房しゅうとさんの器もありました。珈琲以外にも自家製ケーキやカレー、ホットサンドなどもあり。
今回お話しを伺ったのはオーナーの渡部浩平さんです。どこにでもフィットしそうな人当たりの良さと、さりげない優しさを感じるジェントルメン。高校時代はアートに興味があったものの、先生の勧めと就職の事を考えてプログラミングなど通信工学を学ぶ大学へ進学。
「プログラミングよりバイトに励んでましたね。当時はアート空間で人を癒すようなデザイナーズ店舗みたいなものを作りたいと思っていました」
2000年の12月、大学4年の時に八木山でK’sBARという念願のバーをオープン。GuruGuruの原点とも言えるお店ですね。器を扱うようになったのはこのバーでのとある相談がきっかけでした。
「お店に通ってくれていた作家さんから、新規開拓が難しいと相談があったんです。特に若い方に手に取ってもらいたくて、お店で飾りながら実際に使ってもらったりしていました。そうしているうちに他の作家さんの器も扱うようになりました」
アルコールに関する法改正や地下鉄の東西線開通により人の流れが変わり、2010年にリニューアル。昼は珈琲ショップ、夜はバーとお店の営業スタイルも移り変わっていきました。
そして2018年9月6日。ここ秋保に2店舗目がグランドオープン。
「店内の設計にはかなり時間をかけましたが、最終的には自然の景色っていうか美しさには勝てないと思いましたね」
秋保を選んだのはこの景観、気持ちがリセットできるような場所が気に入ったからだそうです。地に足をつけた息の長い店舗営業をするため、2019年に八木山店をクローズ。現在に至ります。ちなみに秋保の前は松島や愛子、作並の方も候補地にあったそう。
「マドラーの動きや珈琲をドリップする際のポットの動き、色んな人や文化が混ざりあって発信していく様を形容したのがGuruGuruです。オーストラリアのエアーズロックには有名な壁画があるんですが、そこには泉を意味するグルグルとした渦巻模様が描かれていて、喉を潤すような場所という意味も込めています。お店に対するイメージを柔軟に持ってほしかったので、グルグルという形容詞をあてました」
みなさんはどんなグルグルを想像しましたか?私は器を作るときのろくろの回転をイメージしていましたが、これも正解でした。つまるところ、個々人のもつGuruGuruのイメージを大事にして欲しいよって意味なのです。
GuruGuruで使用している器は、県内の作陶家やガラス作家による手づくりの器。実際にそれらを使用することができます。もちろん購入も。一つ一つ重さや口当たりが違う器を事前に試すことができるので、購入後のミスマッチを防止。マイカップは一つあるだけで日々の生活を豊かにしてくれますよ。サラッと書きましたが結構おすすめです。
目の前に広がる展望は四季折々の秋保。動植物だけでなく、水田の様子も時期によって移ろいます。珈琲片手にちょっとしたスローライフを楽しんでみて下さい。テラス席はペット可。足元が熱くなりにくいタイルを敷き詰めてありますので、ワンちゃんの肉球も安心です。
多すぎず少なすぎずなメニュー構成は、あまり迷わずスッとチョイスできます。
カフェメニュー定番の珈琲やケーキだけでなく、ちょっとした食事も可。今回はミルクセーキや自家製ケーキのクリーム・ブリュレをいただきましたので以下でレビューいたします!
滑らかな口当たりにどこか懐かしい甘さ。冷たくて美味しい。シンプルが故に感じる風味とクリーミーな質感はまさにスイーツ的ドリンク。一口飲むごとに何故か嬉しくなります。このミルクセーキは飲み物でありつつも、どこかにあった記憶の断片、純粋な喜びの象徴なのかも。
扉を開けるように、キャラメリゼをゆっくり優しく割っていきます。カスタードクリームは舌の上でゆっくりと溶けていき、微かに残る甘美な余韻。ブリュレ用に作られた手づくりの器が、それをより特別なものに変えてくれます。作家が大切にしてきた一つ一つの瞬間と、最後の仕上げに流し込まれたクリームブリュレ。それらを補足してくれる、すっきり爽やかでフルーティーな八木山ブレンド。新しいデザートの感じ方と楽しみ方がありました。これぞGuruGuruの真髄。
「僕自身、人を繋いでくれるお酒の力を凄く感じていて、アルコールもちょっとずつお出しできたらなって思っています。宮城のウィスキーを宮城の作家さんに作ってもらったグラスで味わってもらったり・・・気長にお待ちください!」
というわけで、今回は「うつわCAFE GuruGuru」さんをご紹介しました。店舗情報の詳細は以下をご覧ください!
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住所 | |
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電話 | 0227969348 |
営業 | SNSまたはHPからご確認下さい。 |